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【レポート】 AWAY便り(5)


AWAY便り (5)


[2007年4月24日  京都サンガFC戦前日]


 春雨の降る、古都・京都。遠征メンバーは到着後、夕食までの時間を利用して自主ミーティングを開き、京都サンガ戦での闘志を再確認しあいました。
 第5回目のAWAY便りは、小井手翔太選手と藤田祥史選手です。
 今まで以上に戦いそして勝利にこだわり、魂を熱くしている二人の想いを受け止めてください。

[ 〜貪欲にゴールを狙っていく〜 藤田祥史選手]

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− サガン戦士のお一人として、現状をどのように感じていますか。
 日頃練習を重ねて準備していることでも、負け込んでいて『迷い』が生じてしまっていると思います。
 例えば守備や攻撃のタイミングにしても、「ここで行ってもええんやろか」という個々の微妙な迷いが生じて、瞬時にかみ合わなかったり…。結果が出ていないことが潜在意識となって影響を及ぼしてしまっている部分があると思います。
 現在、厳しい状況にあるというのはみんなわかっているし、『誰が悪い』と一部分のせいにしたり、結果が出るように誰かに頼るのではなく、一人一人責任を持ってやらんと。全員が声を出して要求しよう、と先程のミーティングで話し合いました。


− ミーティングでは何を再確認しましたか。
 今までも、イーさん(飯尾和也選手)たちが声を出して引っ張っていってくれていましたが、頼るばかりではなく、もっとお互いに要求を出していこう、と。
 そのためには声を出さなくてはいけませんし、十分に練習や検討を重ねて挑んだ試合中であっても、どんどん修正していかなければならない。先制点を奪われてもシュンとするのではなく、切り替えて戦います。
 相手に「落ち込んでいるぞ」と思わせてしまったら、付け入る隙を与えることになるから、例え嗄れてしまっても全員で声を出していこう、と。


−FWとして思うことは。
 勝てていないということは失点ばかりが原因ではなく、点が取れていないということ。FWとしての責任を感じています。試合中でも「こうしてほしい」など要求していかなければ修正は出来ません。
 アンジー(アンデルソン選手)とは言葉の難しさもありますが、次第に連係ができていますし、どんな選手とコンビを組んでもお互いの良さが出し合えるようにしたいです。


− プロ2年目。大学時代と比べてサッカー観は変わりましたか。
 大学時代は楽しくサッカーをしていたと思います。現在は確かに苦しいけれど、「何の為にサッカーをしているのか」と、更に深く考えるようになりました。今となってはサッカーは自分の中心にあるし、身体のケアや食事などに気を遣うのはプロとしても当然の仕事だと思って、努力しています。
 FWとして身体を強くしなければいけないし、プレーの質を高めたりタイミングを更に習得するために、海外の試合などをもっと観て勉強が必要だと思います。


− 今節は、学生時代を過ごした町・京都に凱旋ですね。
 はい。1年ちょっと前まで過ごしていましたが「懐かしいなぁ…」とホッとしますね。
 こっち(地元)の仲間は最近の不調について容赦なく厳しいことを言ってきます(苦笑)。


− 京都サンガ戦の見どころと意気込みを。
 京都戦では全員が声を出して、一人一人が“今までと違う自分”を出し切っていきます。
 自分自身も、もっともっと強く戦っていきます。
 いつも沢山の方が応援して下さっていますが、皆さんへの恩返しは『勝利』しかありません。貪欲に、必死になってゴールを狙っていきますので応援を宜しくお願いします。






[ 〜サガン鳥栖を愛して戦う〜  小井手翔太選手]

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− チームの現状をどのように捉えていますか。
  ここ最近は2試合で5失点を喫し、流れが良くないことは確かです。試合後の車中も重い空気が流れているし、軽い気持ちで「切り替えよう」と流している選手はいません。開幕戦で大敗して以来、無意識のうちに『負け癖』がついてしまっていると思います。
 選手の誰もが勝ちたい!という想いはあるけれど、少しずつズレてみんないろいろな方向を向いてしまっていた。例えば意思統一…どこでボールで取るのか、今は行くのか待つのか任せるのかなど微妙な部分です。結果が出ないという事は、何かが足りないということです。


−昨年と比べられる部分も多くあると思いますが。
 目指すところは昨年に引き続いていますが、それを実現するための内容は変化していると思います。例えば昨年は尹さん→辰(新居辰基選手)のホットラインがあって、良い意味では確固たるものだけれど、悪い意味ではそこに頼っていた部分もありました。今年はみんなで守り攻めて行く…といったように、人が変わればサッカーも変わっていきます。アンジーは裏でもらう辰とは違って、足元でもらって自分でゴールを狙う…とか。


−京都に着いてすぐにミーティングされたんですね。
 昨日の練習後に遠征メンバーの誰からともなく声が上がり、義希(高橋キャプテン)がみんなに「京都で集まりましょう」と声を掛けていました。内容については控えておきますが、いろいろと変えて臨む予定です。
 色々試してきましたが、まだうまくかみ合っていなかったりあれこれやり過ぎて見失っている部分があると思います。今一度サッカーの基本…声を出し、一対一で競り勝ち、相手に走り負けないといった、サッカーの原点を見つめ直そうとミーティングで再確認しました。


−京都サンガ戦では、今までと違うサガン鳥栖が観られそうですが、DFの立場としては。
 失点しない事が最大の目標です。今までもやっていたけど結果が出ないというのは出来ていないということ。練習で修正できても、相手がそれ以上の策で臨んできた場合は、試合中に修正しなくてはなりません。練習と試合の両方で積み重ねて行く必要があります。
 試合では身体を張って、鳥栖の持ち味である『泥臭く粘り強く』戦って勝ちに行きます。


− 『叱咤激励』の声は小井手選手の元にも届いていると思います。
 試合が終わって、温かい拍手を送って下さる方がいたり、厳しいブーイングをされる方もいますが、どちらの声も皆さんの素直な気持ちであると真摯に受け止めていますし、厳しい要求…野次でさえも自分たちの糧にして頑張っていきます。
 最近の大敗で、相手チームのサポーターにばかり喜びを与え続けてしまいました。チームにとって今一番必要なことは勝つことだし、皆さんが観たいのもやはり勝利だと思いますし、勝つことで喜びをプレゼントしたいです。


− プロ4年目。現在のサッカーやサガン鳥栖への想いは。
 怪我のために、一昨年・昨年と悔しい思いをしました。試合に出られなかった時期は自分の力ではどうすることもできない“もどかしさ”を感じ、試合に出られていながら結果が出ない時は“情けない、申し訳ない”という気持ちで、どちらの苦しさも経験しています。今は挽回するチャンスが早く巡って来るので、今の自分の全てである『サッカー』にこだわりたいです。
 年月を重ねるごとに『鳥栖への想い』が強くなっている自分がいます。2年前のシーズン終了報告会の時に、7年間在籍していた大実さん(佐藤大実選手)がチームを離れるにあたって「僕はサガン鳥栖を愛していました」と挨拶したんです。あの時の自分はあまり実感できていなかっただけに、とても印象的で衝撃的なひと言でした。今はあの時の大実さんの気持ちが、物凄くよくわかる。「このチームで勝ちたい!このチームでJ1に行きたい!」という想いでいっぱいです。
 とは言っても厳しいプロの世界ですし、今後を確約するものは何もない。だからこそ、今を一生懸命戦いますので、応援を宜しくお願いします。


                                            (取材・文  壽山知里)

2007年04月25日 更新